全スーパー戦隊展で情緒が爆発した話

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入口にバルイーグルがいた時点で勝ち組だった

2025年8月25日。
私は仕事をキャンセルした。(今月19日ぶり2回目)
理由は極めて単純で、「全スーパー戦隊展」の入口にバルイーグルが立つ可能性があるという告知を見てしまったからだ。

しかも条件がえげつない。
当日グリーティングしてくれるのは「バルイーグル」か「レッドファルコン」、どちらか完全ランダム。
これはもう運試しであり、覚悟のいる二択であり、行かなかった場合の後悔が確定している案件だった。

結果から言う。
いた。バルイーグルが。

入口に立つその姿を確認した瞬間、今日という日はもう成功が約束された。
サンバルカン世代にとって、バルイーグルはヒーローというより「情緒のスイッチ」だ。
押されたら最後、一気に子ども時代まで連れていかれる。

この時点でテンションは最高潮。
展示を見る前から満足度が8割を超えているが、それでも中に入る。
なぜなら、ここは「全スーパー戦隊展」なのだから。

昭和・平成・令和が円形に分断される展示、世代の壁が可視化されていて笑った

最初の展示は、歴代すべてのスーパー戦隊を紹介する映像が円形エリアに展開される構成になっている。
ぐるりと囲むように流れる戦隊史は、それだけで胸が熱くなるのだが、もっと面白かったのは観客の動きだ。

誰かに指示されたわけでもないのに、
昭和生まれ、平成世代、令和世代で、立つ場所がきれいに分かれる。

昭和側には、動かない人たち。
じっと見つめ、うなずき、時々「懐かしい……」と小さく漏らす。
一方で平成・令和側はテンポよく移動し、反応も軽快。

展示が時代を振り返っているのと同時に、
来場者そのものが時代のサンプルになっているようで、思わず笑ってしまった。

これは単なる回顧展ではない。
自分がどこから来た人間なのかを、静かに突きつけてくる展示だ。

サンバルカンが好きだった理由と、人生初ヒーローがバトルフィーバーJだった話

私はサンバルカンが好きだった。
理由は今ならはっきり言える。少数精鋭感が異常にかっこよかったからだ。

3人編成。
無駄のない役割分担。
全員がプロフェッショナルに見えた。
子どもながらに「これは強い」と直感していた気がする。

さらに記憶を遡ると、人生で最初に触れたヒーローものは「バトルフィーバーJ」だった。
細かいストーリーは覚えていない。
ただ、「これがヒーローなんだ」という感覚だけが、強く刷り込まれている。

展示されている衣装や小道具、実際に撮影で使われたアイテムを見ていると、
当時は言葉にできなかった「好きだった理由」が、後から整理されていく感覚があった。

懐かしい、で終わらない。
自分の原点を確認する作業に近い。

巨大メカの物量に圧倒されながら、心の中で「後楽園で僕と握手!」していた

後半エリアに進むと、マシンや巨大メカ、ロボットの展示が一気に押し寄せてくる。
ミニチュア、造形物、プロップ——約500点という物量は、遠慮がない。

「一度に全部見せてくるな」と思いながら、
それでも目は追ってしまう。
これはもう理屈ではない。

そんな中、ふと頭の中に流れてきたのが、あのフレーズだ。

「後楽園で僕と握手!」

もちろん、実際に握手した記憶などない。
これは完全に、心の中で捏造された記憶であり、願望であり、昭和のCMが生んだ幻だ。

でも、その言葉が浮かんだ瞬間、
展示を見ている自分と、子どもの頃の自分と、
そして同じ空間にいる来場者たちが、ふっとつながった気がした。

なんなら、
会場にいるすべての“同士”と握手したい気持ちにすらさせてくれた。

ありがとう、全スーパー戦隊展。
ヒーローは今も、ちゃんと心の中で生きている。

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