最終日はもうイベントじゃない、東京ゲームショウという現象の中にいた

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初心者はまず路線で削られる、京葉線東京駅を避けるという最初の攻略

東京ゲームショウに初参加する人へ、まず最初に言いたいことがある。会場の話はまだ早い。展示も試遊もその後だ。最初の敵は“路線”である。しかもボスの名前は「京葉線東京駅」。ここでHPを削られると、その日の難易度が一段階上がる。

あの長い通路を歩いたことがある人なら分かるはずだ。ホームに辿り着くまでに、すでに軽いダンジョンを攻略している感覚になる。しかも一般デーは人の流れが読めない。キャリーケース、家族連れ、集団移動、すべてが混ざった中を進むのは、イベント前のウォーミングアップとしては重すぎる。

スタート地点で消耗しないことが最優先

我々が出した答えは西船橋駅スタートだった。これが想像以上に快適。混雑がゼロとは言わないが、あの東京駅地下ダンジョンを回避できるだけで精神が安定する。到着時点の疲労度がまるで違う。「まだ何もしていないのに疲れている」という最悪の展開を防げるのは大きい。

イベント攻略というと、会場内の回り方や試遊の優先順位に意識が向きがちだが、実はスタート地点の選択こそが最初の戦略。ここでミスると、列に並ぶ頃にはすでに足が重い。これは地味だが確実に効いてくるダメージだ。

人それぞれの“最適ルート”がある

もちろん西船橋が全員にとっての正解ではない。出発地、時間帯、同行者によって最適解は変わる。ただ一つ言えるのは、「何も考えず有名なルートを選ぶ」と痛い目を見る可能性が高いということ。ゲームショウは情報戦だが、それは交通ルートの時点から始まっている。

会場に着く前にどれだけHPを残せるか。これはもうイベントの一部だと思ったほうがいい。展示を見る前に消耗してしまうと、その後の判断力まで鈍る。東京ゲームショウは家を出た瞬間から始まっている。その最初の一歩でダメージを受けないことが、実は一番効く攻略法なのかもしれない。

エネルギー管理と謎の熟練家族勢、一般デーは想像より“強い空間”だった


一般デーの会場に足を踏み入れてまず思うのは「人、多っ!」なのだが、その中に混じっている存在に毎回びっくりする。お子様連れである。しかも海外からの参加勢だ。ここは巨大イベント、しかも混雑レベルは高難度設定。それでも連れてくるということは、もうこれは“達人の領域”なのではないかと疑っている。

子どもがいると移動ひとつとっても難易度が跳ね上がる。トイレ、休憩、機嫌、タイミング。考えることが一気に増えるはずなのに、会場をスイスイ進んでいく家族の姿を見ると、こちらのほうが初心者なのではという錯覚すら覚える。一般デーはカオスだが、そのカオスを制御している猛者たちが確実に存在する。

体力管理はもはや装備の一部

そんな中で自分を支えたのがエネルギー補給。今年は例年のMonsterではなくRedBullが協賛だったのだが、これが思いのほか良かった。サイズがちょうどいい。飲み切りやすい。配布でもらってもバッグの中で主張しすぎない。この“かさばらなさ”が地味に効く。イベント中は物理的な容量も大事なリソースだ。

ちなみに物販エリアは早めに配布が終了していた。大変お世話になりました

ゴクゴクいける量で、必要なときにサッと使える感じが、回復アイテムとして優秀だった。大容量缶だと「今飲むと多いな…」という躊躇が生まれるが、これはそれがない。小回りの利く回復薬。RPGでいうと上級ポーションより通常ポーションの使い勝手がいい、あの感じに近い。

一般デーは“強い人”が集まる場所

会場全体を見渡すと、参加者の適応力が高い。混雑に慣れている、待つことに慣れている、隙間時間の使い方がうまい。一般デーはただ人が多い日ではなく、“場数を踏んだ人が集まる日”なのかもしれないと思えてくる。そこに子ども連れまで加わるのだから、フィールドの難易度は相当高い。

それでも皆楽しそうにしているのが不思議だ。大変さと楽しさが同居している空間。エネルギーを補給しつつ、その流れに身を任せる。一般デーは消耗も激しいが、それ以上に濃度の高い空気が流れている場所だった。

ここからは個人的に一番楽しかったブース写真の連投になる。
ワタシ的ナンバーワンお祭り展示メーカーKONAMIの…
桃太郎電鉄シリーズ最新作!!ゲームショウで試遊35分待ちなら余裕ですね。まずはお面のノベルティ「おにーさん、法被ステキですね!お写真いいですか?」って聞いたら後ろ姿も撮らせてくれた。優しい。コレこれ。こーゆーお祭りみたいなワクワクする展示、大好き。さらに試遊するともらえるノベルティは手ぬぐいと入浴剤。めちゃんこ嬉しい。外はキャラクターグリーティングのお時間だった。カメラを向けていると貧乏神にロックオンされた。近い近い近いケツを向けるな。やめい。(ありがとうございました)
いろいろあったけど、桃鉄シリーズもずっとつづくといいなぁ

昭和世代を撃ち抜く懐かしさと、新IPの熱量が同居する異様な会場

ブースを歩いていて何度思ったことか。「ここは令和のイベント会場で合ってますよね?」と。視界に飛び込んでくるのは、PCエンジン版シティーハンターの文字、キャッ党忍伝てやんでぇの移植情報、さらにはキーボードに描かれたlainのビジュアル。脳が一瞬バグる。年号の認識が追いつかない。だってこっちは最新ハードの発表を浴びに来ているはずなのに、心拍数を上げてくるのが思い出フォルダ直撃コンテンツのオンパレード。

イラストレーター・安倍吉俊直筆サイン入り色紙も展示されていたぞ!

しかもこれ、懐古コーナーに隔離されているわけではないのがポイント。最前線の空気の中に、当たり前の顔をして昭和〜平成初期組が紛れ込んでくる。つまり「昔の良かったね」じゃなくて、「今も戦力ですけど?」という顔つき。完全に現役。こちらの世代の財布のヒモの構造を知り尽くした配置に、運営の戦略を感じずにはいられない。思い出は購買欲に直結するのだ。懐を確実に狙ったデバフ攻撃で生活費まで青息吐息である。怖すぎる。

lainの隣は海外でも熱狂的ファンが多く伝説の名作と名高い「沙耶の唄」コラボ。使うよりコレクターズアイテムになりそう

JOJOのゲーミングPCとかオシャレすぎる…

とはいえ、過去のIPだけで場が回っているわけではないのが、また面白いところ。ふと足を止めた先にあったのが、市村龍太郎さんが手がける新作「プリっとプリズナー」。タイトルの時点で気になりすぎる上に、見ていくとちゃんと“今のゲームの熱量”が詰まっている。キャラの立て方、企画の振り切れ方、ブース周りの空気の若さ。さっきまで昭和の記憶を揺さぶられていたはずの感情が、今度は未知のものへのワクワクにすり替わっていくのです。忙しい、感情が。

この混在感こそ、今回のTGSでいちばん殴られたポイントだった。時間軸が一本ではなく、何本も並走している空間。昔好きだったものが“再会”として現れ、その数分後に、これから好きになるかもしれない何かと出会う。同じフロアで、同じテンションで。過去と未来が同じ熱量で肩を並べている。歩いているだけで脳内が常にお祭り騒ぎ。

「懐かしいから来た」のか「新しいものを見に来た」のでもなく、その両方を存分に浴びるという贅沢な経験。年号は進んでも、刺さるポイントの根っこは地続きで、そこに新しい刺激が上書きされ続ける。TGSは展示会というより、世代の記憶と未来の種が同時に転がっている巨大な交差点みたいな場所だ。

整理券で変わった快適度、そしてもう来年への対策が始まっている

正直に言うと、一般デー終盤の自分はもっとボロボロになっている想定。足は棒、思考停止、ベンチを見つけたら即着陸コース。しかし実際は「あれ、意外と回れてない?」という感覚が残っていた。その裏にいた立役者が、今年あちこちで見かけた整理券システム。以前の“並んだ者勝ち長蛇レース”に比べると、体力の削れ方がまるで違う。並ぶ時間が“拘束”から“予定”に変わっただけで、人はこんなにも冷静でいられるのかと驚く。

もちろん、整理券があるから無敵というわけではない。時間管理という新たなボスが出現する。「この枠までにあそこを回れるか?」「移動時間を甘く見てないか?」と、脳内で常にルートシミュレーションが走る。それでも、ゴールの見えない行列に体力とメンタルを吸われ続けるより、ずっと健全だ。イベント側が“参加者の消耗”を本気で課題として扱っている空気を感じられたのも大きい。巨大イベントが少しだけ優しくなった、そんな印象だった。

そして怖いのが、ここまで来るともう思考が「次」に向き始めること。帰りの電車で話す内容が「楽しかったね」だけで終わらない。「あの時間配分は改善できる」「あのエリアは朝イチが正解だった」「飲み物の本数はもう一本増やすべき」など、反省会という名の作戦会議が自然発生する。しかも来年は開催5日間。日数が増えるということは、選択肢も罠も増えるということ。長期戦仕様にバージョンアップして今年以上に作戦を練らなければ生き残れない。

気づけば、イベントが終わったはずなのに、頭の中ではもう来年のTGSが始まっている。どのルートで入るか、どのジャンルを軸にするか、体力配分をどうするか。今回得た知見が、すでに未来の自分の装備になっている。この感覚がある限り、TGSは単なる年1回の催しではなく、毎年アップデートされ続ける“現象”なのだ。肩が外れそうになるほどパンパンの荷物、そしてちょっぴり増えている経験値をお土産に帰路についた。

会場を出たあとも、家に着いてからも攻略は終わらない。むしろここからが次のスタート地点なのだ。

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